アウトレイジ

やくざ映画は割と観てきた方だと思う。
やくざ映画の中でのお約束は仁義。この映画にはそれがない。皆自分の事しか考えていない。今の日本の会社みたいな話だなあと観た人は思うかもしれない。終身雇用を撤廃した個人主義に近いと感じた。
監督の北野武は「今の日本のやくざ映画を撮った」とここ数日あらゆるメディアにて宣伝している。この人は前作三部作を自分のやりたいように作ってそして日本興行でコケて次回作は「時代劇を作りたい」と言った所、森プロデューサーのダメだしでこの映画を作ったらしい。良い側近に恵まれると大将はぎりぎりでコケない。

アウトレイジの一番の見どころは兎に角「この野郎」の連呼と指詰め。怒涛の勢いでこの2つが押し寄せてきます。この野郎・指詰め・この野郎・指詰め。あんまり書くと苦情が来そう。カット割やサントラ、予告で路肩に捨てられているのは誰?とかそんなことまで言いそうなのでこの辺でやめときます。

出てくる役者が皆主役級ですが國村準のお陰で皆2倍光って見えました。上手い役者だ。この人はスクリーンに映える。

あともう一つ。スーツがやけにカッコイイと思ったらヨージ・ヤマモト。でした。